Excel VBAで<てこ比>を求める関数を作ってみた
前回は、Excel分析ツールの回帰分析の結果から、Rの「基本的診断プロット」と同じグラフを作れんものかとチャレンジしましたが、Residuals vs Leverage まで来たところで、てこ比をどうしようか、となって終わりました。
そこで今回は、Excelでてこ比を計算してみたいと思います。
計算方法ですが、
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の73ページに、
射影行列(式(3.57))の対角要素を、てこ比またはレベレッジ(Leverage)という。
また、70ページに、
の係数をとし、その要素を、
とおく。を射影行列という。(略)ハット行列ともいう。
さらに、54ページに
とあります。
射影行列(ハット行列)は、最小二乗法で計算するときに導かれる行列らしいのですが、私自身がまだ十分に理解できていないので、ここで解説することはできません。
が、上の手がかりさえあれば、計算そのものは進めることができます。
は、説明変数が二つの場合を表していて、がそれにあたります。
ちなみに、左側に並んでいる「1」は切片のための列だそうで、切片は定数項なので「1」となります。*1
あとは、行列の計算でを求めて、対角要素を抽出するだけです。
(ちなみに、はの転置行列、はの逆行列を表します。)
*1:となるから。
回帰分析における対数変換の意味を実感してみよう2
前回、
日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2012~2014年]
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に掲載されている統計検定準1級の<例題>の問11から、回帰分析において決定係数が高くても回帰モデルが有効でない場合があることを知りました。
じゃあ、どうすればいいの?
と、当然なりますが、対処法としては、
- 別のモデルを考える
- 変数を変換してみる
- 外れ値を削除してみる
といったことが考えられるそうです。
続きを読む回帰分析における対数変換の意味を実感してみよう1
2018年11月試験で統計検定2級に合格したので、今度は準1級に挑戦しようと思い、
日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2012~2014年]
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に掲載されている<例題>を解いてみました。
準1級は、2015年6月から始まったので、上の問題集が出版された時点では未開始でした。なので、<例題>は「こんな感じの問題を出しますから、参考にしてくださいね」という日本統計学会の配慮といったところでしょうか。
まだ、実際に出題された過去問は見ていませんが、<例題>は、ほとんどが2級レベルでした。こんなことなら、2級を受ける前にも解いておけばよかった。
<例題>で2級のレベルを超える問題は36問中10問(うち論述が2問)ありましたが、全然全く歯が立ちませんでした。残り10カ月で受験できるようになるか、かなり不安です。
それはさておき、今回のお題は回帰分析における対数変換です。というのも、<例題>の問11で取り上げられたデータが、その意味を実感するのにうってつけと思えたから。
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