統計検定2級の設問分類をクロス集計してみた2
前回に引き続き、出題の有無をダミー変数として、小項目と実施年月でクロス集計した結果をもとに、時系列的な傾向が読み取れるかどうかを探っていきます。
「よく出る」
「よく出る」セクターも、「必ず出る」セクターと同様に、必ずマスターしておくべき小項目群と言えます。
このうち、確率変数については、既に触れました。
今回、特に注目したいのは、推定です。
推定
仮説検定と並ぶ統計学基礎の花形、2大スターのひとつですが、出題回数では仮説検定に一歩及ばずの10回/11回でした。
項目を見ると、
母比率の区間推定と母平均の区間推定が、ほぼ交互に出ていることがわかりますね。
いずれも信頼区間を求める数式を覚えていれば解ける問題が多いですが、厄介なのは必要な標本サイズを逆算させる問題です。
これまで5回出題されていますが、どんどん難易度が上がっている印象があります。
2014年6月までは、単純に公式を式変換すればよかったのですが、2017年6月は変動係数を使って式変換しなければなりませんでした。*1
回帰分析
実は、回帰分析と単回帰と予測を合わせると、「必ず出る」になるのです。
トリを飾ることも多いですし、本来なら真打ちというかラスボスというか、そういう存在のはずなのですが、もっぱら統計ソフト(最近はR)の分析結果を読み取る問題ばかりですので、難易度はそれほどでもありません。
問題文や選択肢で煙に巻こうとするような問題も散見され、むしろ小者感が漂っています。
とにかく、問題文と選択肢をしっかり読んで、うっかりミスをしないようにしたいですね。
標本分布
ここしばらく、標準正規分布表の利用は6月には出題されていませんね。
これは、今度の11月試験には出ると思っていいんじゃないでしょうか。
確率分布
ここ2年間、二項分布が鳴りを潜めています。
が、このままずっと出題されないということは考えにくいですし、2016年6月までは出まくっていたので、小休止といったところではないでしょうか。
とすると、今度の11月試験で復活するかもしれません。
*1:ただし、2012年11月の問13(解答番号20)に類似の問題があります。こちらはどう分類していいかわからなかったですが。