静粛に、只今統計勉強中

仕事でデータ分析をすることになったバリバリ文系アラフィフのおっさんが、独学で統計の勉強を始めました。

Excel VBAで3群以上の比率の差の多重検定ができるマクロを作ってみた2

前回、2群の比率の差の検定法は3群以上には使えないこと、3群以上の比率の差の検定を行うための多重検定法があることをお話しました。

今回は、比率の差の多重検定法を学習したいと思います。

やり方は、以下で学ばせていただきました。

どちらもわかりやすかったですが、特に高岸先生のPDFでは順を追って詳細に計算方法が説明されていますので、マクロ化に際しては、ほぼ説明のとおりにコーディングするだけで済みました。

 

3群以上の比率の差を検定する方法は、ライアン(Ryan)の方法とテューキー(Tukey)の方法の2つがあるようです。最終的にほぼ同じ結果になる由。

この際なので、両方にチャレンジします。

 

多重比較では、2群の差の検定法を繰り返したときに生じてしまう有意水準の増加を抑え込むのが肝になります。

ライアンの方法では、全体の有意水準 α、群の個数を k、比較対象となる2つの群と、それらに挟まれる群の数の和を mとして、対象となる群間の名義的有意水準  α' が次の式で求められます。

 α'=\dfrac{2α}{k(m-1)}

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というカラクリですね。

一方、テューキーの方法では、計算式の中に群数は登場しません。
代わりに、有意水準  α のパーセント点を求める際に、スチューデント化された範囲の表( Q表)と群数  k および自由度 ∞ を用いることで、群間の有意水準を調整しているそうです。

スチューデント化された範囲の表は以前、分散分析の多重比較をマクロ化した際にも登場しました *1 が、相変わらず計算方法がわからないので、今回も表自体をソースコードに埋め込むことにします。
今回は、自由度が ∞ 固定なので、分散分析のときよりも入力が楽ですね。

*1:分散分析の多重比較について書きました。