因子分析の<沼>に片足だけ突っ込んでみた6
『マンガでわかる統計学 因子分析編』で解説される手順をエクセルExcelで確かめながら行う、因子分析の学習の続きです。前回は、Step15まで進めました。
Step16 Step15までで求めた因子負荷量行列を座標と解釈して散布図を描く
散布図を作って、見た目を整えてみました。
『マンガでわかる統計学 因子分析編』172ページのグラフとは上下が逆になっちゃってます。 ←後追いで記事を書いているのでこんな風に言ってますが、実はこの時点でもまだ気づいていませんでした・・・ パッと見、わからなくないですか?
第二の沼:回転法
『マンガでわかる統計学 因子分析編』では、バリマックス法がメインで解説されますが*1、回転法は他にもいろいろあります。SPSSだと、バリマックス、直接オブリミン、コーティマックス、エカマックス、プロマックスから選べるようですが*2 、最近のトレンドはプロマックス法のようです。
しかし、著者の高橋信氏は、バリマックス法を「過去の遺物」「よろしくないもの」扱いすることに疑念を抱いていて、その理由をいくつか挙げられています。*3
一方、こちらの記事では、
プロマックス回転は、オブリミン回転に比べて計算が速く、確実に収束し、バリマックス回転に近い解を出すことから、コンピューターの計算が遅い時代にとても重宝されました。しかし、プロマックス回転は理論通りの解をださないことが知られています。
と書かれていて、えっ、もしかしてプロマックス法ももう過去の遺物???
と思ったら、一番のオススメがプロマックス法だったりして、もう何が何やら。
ただ、オススメの理由が「こだわりがなければプロマックス法で構わない」程度だったりして、どうやら分析者の都合に合うように回転法を選べ、というのが大意と思われます。
『マンガでわかる統計学 因子分析編』の中で何度も出てくるセリフですが、
「そんなんでいいの?」
因子分析、ご都合主義すぎるんじゃないでしょうか。。。
おまけに、179ページで
省略されちゃったよ!?
そう! ここが因子分析シリーズの1回めで触れた、固有値問題をクリアしてもなお残る難題だったのです。
さあ、困った。
どうしたものか?
*1:文章パートでプロマックス法も解説されます。
*2:https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSLVMB_24.0.0/spss/base/idh_fact_rot.html