静粛に、只今統計勉強中

仕事でデータ分析をすることになったバリバリ文系アラフィフのおっさんが、独学で統計の勉強を始めました。

『マンガでわかる統計学』を読み返してみた

マンガでわかる統計学

マンガでわかる統計学

この本、実は統計学を勉強しようと思って最初に読んだ本なんです。
読んでる最中は「ナルホドわかりやすい!」とか思っていたはずなのですが、その後ほとんど内容を忘れていたことを、今回読み返してみて思い知りました。Excel VBAでクロス表からクラメールのVを求める関数を作ってみた - 静粛に、只今統計勉強中の終わりのほうで「クラメールのVの目安が見つからない!」なんて言ってたのですが、この本にしっかりと載っているではないですか。トホホ。

なおこの目安、統計学的な基準ではないことは著者によって強調されていますので、ご注意ください。
だからこそ、某日某所で受けた説明「V=0.17はかなり大きい」も嘘ではないと言えるのでしょう、きっと。確かに、資料の中で当該箇所のVの値は他の変数のそれに比べて突出してはいたのです。絶対値ではなく相対的な大きさが、当該説明者にとっては重要だったのかもしれません。

さて、今回『マンガでわかる統計学』を再読して私が得た教訓は、統計学の本の内容は、手を動かさないと(実際に計算してみないと)覚えない、です。

当時、漫然と「統計学の勉強でもするか」と思って、AMAZONでも評価の高かったこの本を手にしたのですが、覚えたことを活かす当てもなかったため、ただただ主人公のルイちゃんに共感していた(「“自由度”って何よ!?」とか「ヤッカイ」とか)だけだったような気がします。例題もまじめにやらなかったし。

その後だいぶたってから、アンケートの回答データを使って2変数の関連を明らかにするような分析が必要になり、主にネットで必要な分析手法を調べたりしたのです。(その頃にはもう、この本の内容はすっかり忘れていたんですね。)
必要にかられて実際に手を動かすうちに、やり方を覚えると同時に計算自体が面倒になり、これまで作ってきたようなユーザー定義関数を作るに至りました。

という経験から、統計学の本を人にお勧めするときは、読者が手を動かすことを前提にしたいと思うようになりました。つまり、今まさに統計で○○をしたい人がいたら□□の本がいいんじゃない? みたいな。

そこでズバリ!
高橋信氏の『マンガでわかる統計学』は2変数間の関連の度合いを分析したい統計初心者にお勧め!です!

1~5章では、分析に必要な基礎知識が必要際最小限度で説明されています。5章の<分布>でへこたれてしまいそうになるかもしれませんが(ていうか私がそうなんですが)、その場合はとりあえず先に進んで、とにかくルイちゃんと一緒に相関係数・相関比・クラメールのⅤ、カイ二乗値とp値を計算してみてください。あとは実際に分析したいデータに当てはめてみるだけです。
計算が面倒な人は、私が作った関数を利用してくれてもよいですが、ここまで書いてきた記事のうち、説明をはしょってしまった用語等についても、この本では懇切丁寧に解説されていますので、そういう意味でもお勧めしたいです。